16分割パーソナルカラー診断を受けてきた自称ド黄ばみ女の話

パーソナルカラーという概念を知ったのは、確か高3の頃だったと思う。
当時から化粧品が好きだった私は、大はしゃぎで数ある自己診断のうちのひとつに挑み、自分はイエベ春に違いないという確信を得た。
私の肌は普通に黄色いし、色白か色黒かに強引に二分するなら色白の部類に入るとはいえ白さの度合いが知れている。透き通るようなピンク肌の女の子がブルベなら、私はイエベだ。間違いない。
そう思った私は喜び勇んでイエベ春カラーのコスメを買い込んだ。オレンジのことは好きになれなかったので、リップを選ぶ時はコーラルピンクをよく探していた。
いやまぁこんなに黄ばんでる女がブルベなわけないよなwwwと思っていたのでブルベ向けと呼ばれるコスメはとことん避けた。

 

その判断に疑問を抱きはじめたのは、大学2年生の頃だったと思う。
世界一かわいい捨て色なしパレットじゃん!と思っていたバレンタインボックスが、いざ瞼に載せてみるといまいち似合わなかったのだ。いまいちというか正直かなり似合わなかった。オレンジやゴールドの強いシャドウは特に酷く、ハチャメチャに可愛かったパレットをどうにも使いこなせずにコスメボックスの下に仕舞い込む羽目になってしまった。
それに追い打ちをかけるように、ある日突然母が「ずっと思ってたけどその口紅似合ってへんで」と言い出したのである。気に入って使っていたコーラルピンクのリップをつけていた日のことだった。イエベ春なら勝てるはずでは?何が悪いんだ?
慌てた私はリップジプシーの旅に出た。コーラルピンクは避け、単純に強そうで好きだった発色のいい赤リップを選ぶようにした。見るからに似合わなかった朱赤は外して、それ以外の赤は何種類か試してみた。母からの評判は全部微妙だったが、似合わないとまでは言われなかったので恐らくコーラルピンクよりは良かったのだろう。
そんな母が初めて「それは可愛い」と褒めたリップが吉田朱里ちゃんプロデュースのB IDOL 05 ほっとかないでREDだった。リップを忘れて家を出た私が川崎のロフトで適当に購入しただけの、なんの思い入れもないシアーな赤みピンク。イエベ色ではなさそうなそれが、私が初めて褒められたコスメだった。このあたりから薄々「イエベでは……ない……?」という疑問が膨らみ始めた。
最近発達してきた写真でPCを診断するサービスも、かなりの確率で「ブルベ」を叩き出してくる。こんなに黄ばんでいるのに?なぜ?
しかし実際やればやるほど黄みの強いコスメよりは青みのコスメの方が似合う。もしかして私はブルベなのでは?こんなに黄ばんでいるのに?

 

こんな疑問を抱えたままではおちおちコスメも選べないので、先日、西新宿のColorcleさんにて友人と16分割のパーソナルカラー診断を受けてきた。

Colorcleさんの回し者というわけではないが、診断をしてくださったお姉さんが終始親切で可愛らしく、診断後の結果報告(LINEに送ってもらえる)も診断の合間を縫っての送信とは思えないほど早くてとてもありがたかった。あと単純に都内でペアで16分割を受けられるサロンとしてはかなりお安い部類に入ると思う。都内住みのフォロワーにはぜひ候補のひとつに入れていただきたい。

 

www.colorcle.net


結論から言うと私は 1st クリアウィンター / 2nd ブライトサマー だった。イエベ春とはなんだったのかと言いたくなるようなゴリゴリのブルベである。
ちなみに友人は 1st ビビッドウィンター / 2nd ビビッドスプリング と診断されていた。

 

Colorcleさんのパーソナルカラー診断では、まずシルバー系とゴールド系のドレープを当て、そこから春向けのピンク、夏向けのピンク……というように色々な色の春夏秋冬を当てて似合う方向性を確かめていく。ある程度定まったらシーズンの確定作業に入り、最終的にベストカラーを探していただいて診断終了、という流れだった。
おおよそ4工程があるわけだが、全ての工程においてざっくり区分すると同じウィンターに属する私と友人との間での似合う色似合わない色の差が凄まじかったのだ。

 

①シルバーかゴールドか
私:シルバーやシャンパンゴールドはいけるがイエローゴールドを乗せた瞬間に顔の存在感が完全敗北して終わる
友人:シルバーも似合うがイエローゴールドにも負けず明るく見える

 

②さまざまな色の春夏秋冬
私:総合的に夏が似合う 色味が強いものだと顔面が負けてしまい黄みが強いと顔の赤みが強調される
友人:総合的に冬が似合うがオッ!これもありですね!という色が多かった印象 薄い色が苦手で存在感がすべてぼやける

 

③ベストシーズン
私:明度高めの明るい色が得意 淡すぎると微妙だが黒やネイビーで締めれば扱える ディープオータム(力こそパワー!みたいな暗い秋色)を乗せた瞬間顔がくすみ倒しあまりの似合わなさにヤバ……という言葉が漏れた
友人:シーズンを問わず彩度高めの原色に近いはっきりした色が良く似合う 薄めの色は苦手でミューテッドオータム(彩度低め明度高めの秋色)を乗せた瞬間ありとあらゆる色が薄れセピア写真の人みたいになった

 

④ベストカラー
これはもう画像の方がわかりやすいので画像を見てほしい。
一枚一枚ドレープを当てて「う〜〜〜ん黄色は特別お好きでなければ無理に着なくてもいいですね!」などのアドバイスを頂きながら選出された一軍集団である。

 

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落差……?????????????

 

そもそも私は4分割でいうとブルベ夏、友人はブルベ冬だそうなので似合う色に差が出るのは当然なのだが、それにしてもこんなことある?というくらい違った。
同じウィンターの仲間なので似通った点もある(とにかくツヤ感とラメが得意、アクセサリーはシルバーがよい)とはいえ、塗りたくれるリップの色味も私と友人とでは若干変わってくる。

 

最後に手持ちのコスメを幾つか見ていただいた。幸いにして私はアカリップ褒められ事件以降己がブルべである可能性に賭けて買い物をしていたので、「それ大正解です!」と褒められることもありシンプルに嬉しかった。ちなみに件のアカリップはパーソナルカラー的には大正解だったらしい。ありがとうお母さん。

見ていただく中で、上手く活かせなかったコスメの活かし方も教えてもらった。うわ可愛い秋色!とはしゃいで買ったYSLのリップが死ぬほど微妙だったのはくすみが強い上にマットだったかららしく、ラメのグロスを乗せれば使えそうというアドバイスを頂いた。人を食べた後のような強気な色が好きなので、グロスを重ねてどうにか付き合っていきたい。

 

受診後の感想としては、パーソナルカラー診断を受けてからの買い物は見え方が違うな……という感情が大きい。具体的に言うと、コスメカウンターの山ほどあるリップの中で「まあこれかこれか……この辺なら顔は死なないだろうな……」という判断がつくようになった。私で言うと黄みが強いもの、くすみが強いもの、色味が淡すぎるもの、はわかりやすく顔面が終わるので、暗めブラウンのマットリップなんかは特に避けるようにするべきなのだろう。ブラウンリップ可愛いのにね……

 

これはあくまで色彩感覚の欠如した素人の感想だが、診断中傍から見ても分かりやすかったのは似合う色より「似合わない色」だった。似合う!と微妙だな……の違いは私のようなざっくりした感覚の人間にはわからないが、似合わない色はすぐにわかる。一番似合わなかったディープオータムの色を身に着けているときの私は本当にヤバかったし、ミューテッドオータムを身に着けているときの友人も本当にヤバかった。

ということは、何よりもまず「似合わない色を避ける」ことが大切なのではないだろうか。おそらくセンスがある人々ならば似合わない色をうまく活かすやり方も思い浮かぶのだと思うが、私はそんなセンスがないからパーソナルカラー診断を心待ちにしていたのだ。あのドブのような顔色を避けるための確かな指標は必要だと思う。

ドブにならない範囲でなら(もちろんベストカラーを選ぶのが一番なのだろうけれど)パーソナルカラーに縛られすぎず楽しくお買い物をしていきたいなと思う。

 

全人類、16分割パーソナルカラー診断を受けてくれ。